つがる市木造へねぶたを見に行ってきました。
つがる市は青森のような人形型が主流のようです。
花笠をつけて流し踊り。
かけ声は「やれやれ、やれやあ」が多いようです。人形の後ろに四角い見送り絵がついています。
扇ねぶたもあります。
こちらも扇ねぶたですが、扇から虎と龍が飛び出しています。扇と人形の中間型でしょうか。
ねぶたの周りに小太鼓を取り付けているねぶたがいました。近年は大太鼓が主流で、このタイプは珍しいです。
合同運行が終わると商工会館前駐車場に勢揃い。
全部で11台。
昔の青森ねぶたはこうだったなあと、懐かしい気持ちになりました。台数は少なめですが一台一台に特徴があり、とても良いねぶた祭です。
昔のねぶた
ねぶた祭りは、青森市、弘前市、五所川原市などの津軽地方の各地で8月上旬から8月7日にかけて行われているお祭りです。七夕行事の一つです。
江戸時代に旅をした菅江真澄の日記に、1790年代のねぶた祭が記録されています。
木造のねぶたながし
木造(つがる市)のねぶた流しの様子です。
以下、引用部分は、東洋文庫版 菅江真澄遊覧記3 外ヶ浜奇勝 寛政八年(一七九六年)七月の日記より
「4日 日が暮れると、笛太鼓ではやしどよめいて、子供たちは手ごとに、思い思いにつくった燈籠をもち、それを道いっぱいにふりかざしながら、宵から夜ふけまで大ぜいむらがってあるきまわるのは、例のねぶたながしであろう。」
「五日 「きょうばかりはゆっくりしなさい」と主人がひきとめるので、いちにち語りあった。暮れると、子供や大人たちもまじりあい「ねぶたもながれよ」とはやしながら歩いてゆくのがそうぞうしいほどであった。」
大畑のねぶたながし
大畑(むつ市)のねぶた流しも書いています。
以下、引用部分は、東洋文庫版 菅江真澄遊覧記3 牧の朝露 寛政五年(一七九三年)七月の日記より
「六日 まだ暮れはてぬころから、子供らが、六、七尺から一丈ばかりの棹の先に、色どった画をかき、七夕祭と記した横形の燈籠をともして、その上には小笹、薄などがさし束ねてあり、それを手ごとにささげ持って「ねぶたもながれよ、豆の葉もとどまれ、芋がらおがら」とはやし唱えながら、太鼓、笛をならして、にぎやかに声をはりあげて歩く。」
「七日 今宵も燈籠をたかだかとふりかざして、子供らがさわぎ歩いているが、昨日よりは火かげの数は少なかった。この燈籠のあかりや寺々の たか燈籠 が松杉の梢にかがやき、また七日盆といって家の軒ごとにかけた提灯が蛍のようにみえ、それに夕月のおもしろさをめでて、わたしは夜半まで起きていた。」
下北半島のねぶた祭りは、青森や弘前の真似をして始まったように思われがちですが、七夕行事として古くから独自に行われていたようです。
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