茂浦漁港は夏泊半島の西側にある漁港です。さらに半島の先端部に進めば大島があります。
江戸時代の紀行家菅江真澄が茂浦にきて泊まっています。
菅江真澄 津軽の奥(二)より
「道をくだり茂浦にきて、この浦々の景色のおもしろさに、ここに一夜泊まって夜明けの風景をみたいと宿をもとめたが「一人旅に宿をみだりに許してはならないという、このところの定めであるから、貸すことはできない」といって、誰もかさなかった。ようやく人情のある老人が宿をかしてくれて、夕飯にふくべら、しおで、くまあざみを煮て、この海苔もきょう摘んだのだといってだしてくれた。この浦の観世音を祀ったという、年を経た杜のあるあたりから、沖のほうをはるかに眺望した。」
東洋文庫版 菅江真澄遊覧記3 寛政七年(一七九五年)三月二十六日の日記より引用
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