津軽のガソリンカー

昭和の初めころ、鉄道省は地方都市圏近郊区間の輸送力を増強するために、全国各地にガソリン機関による気動車の導入を計画しました。

青森県内では弘前機関区にガソリン気動車が配置されることになりました。

運転区間は奥羽線の大鰐駅から弘前駅を経て川部駅で五能線に入り五所川原駅までです。

これは当時、弘前に陸軍第8師団が設置され、人口・経済力において青森市を上回る発展をしていたからだと言われています。

大鰐駅・五所川原駅間のガソリンカーは、1935年(昭和10年)4月15日に運転を開始しました。

沿線の住民が広く利用できるように既設の停車場(駅)に加えて新たに10の停車場が設置されました。

太字の駅はガソリンカー運転前からあった駅です。

駅名に(新設)とあるのは、ガソリンカー運転開始と同時に開業した駅です。

駅名に(廃止)とあるのは、ガソリンカー運転終了とともに廃止された駅です。

大鰐駅
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陸奥森山駅(新設)(廃止)
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石川駅
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門外駅(新設)(廃止)
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大清水駅(新設)(廃止)
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弘前駅
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和徳駅(新設)(廃止)
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撫牛子駅(新設)
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豊蒔駅(新設)(廃止)
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川部駅
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藤崎駅
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林崎駅(新設)
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板柳駅
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掛落林駅(新設)(廃止)
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鶴泊駅
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陸奥鶴田駅
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陸奥亀田駅(新設)(廃止)
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津軽湊駅(新設)(廃止)
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五所川原駅

残念ながら運転開始からまもなく日本は戦時体制に入り、ガソリンの入手が困難になったため弘前機関区は運転継続を断念しました。

新設された10駅のうち8駅はガソリンカー運転中止とともに廃駅になりましたが、撫牛子駅と林崎駅は存続しました。

8駅の廃止は1940年(昭和15年)11月1日付です。約5年半の運転期間でした。


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