尾駮沼は六ヶ所村にあります。太平洋とつながり海水が流入する汽水湖です。
いくつかの湖沼が点在してますが、この地図では一番上(北)に位置しているのが尾駮沼です。
菅江真澄が冬の尾駮沼を訪れています。
菅江真澄 おぶちの牧より
「たいそう大きな湖(尾駮沼)がある。この水上は細い流れが落ちてきていて、淀となっていた。この湖の外は荒海なので、朝夕、潮の満ちてくるときどきは、さまざまの魚が波にさそわれてはいり、冬の半ばからは にしん がたくさんはいってくる。それをとろうとして、水のなかに、小さい小屋をつねに二十ばかりも作りならべてあるのに、雪の降りかかった景色は、まことに風情があっておもしろい。この小屋の名を まで といっている。」
東洋文庫版 菅江真澄遊覧記3 寛政五年(一七九三年)十二月五日の日記より引用
マデ あるいは マテ は、魚を「待って」とるということらしいです。マテ小屋から網をおろす漁法は、近年まで行われていました。
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