銅屋森の保食神社 藤崎町

保食は「うけもち」と読みます。

保食神社の御祭神は、保食神(うけもちのかみ)が多いのですが、この神社の御祭神は、倉稲魂命(うかのみたまのみこと)、いわゆる稲荷様の御祭神です。

保食神社

保食神は、倉稲魂命と同一視されることがあり、この社とは逆に、保食神が稲荷神社に祀られていることもあります。

いずれも、食物、特に穀物の神様です。保食神は牛馬の神様でもあります。

案内板に縁起が記載されています。

案内板

「この神社の縁起については、多分に伝説的で、確たる文書もなく不明である。保食神社となったのは大正年間である。境内には馬頭観音が祀られてあるが、伝説によれば、源義経の馬が、この地で病死したのを弔ったものとも言われ、又、一説には、北条時頼の家来の馬とも言われている。いずれにしても、この地で急死した馬とその鞍を埋め、馬頭観音を祀ったのだという。祭日は、新暦八月十八日である。」

拝殿です。

拝殿

義経の鞍の話しは菅江真澄の紀行文にも出てきます。神社名は書かれていませんがこの神社のようです。

菅江真澄 津軽のをちより
「(藤崎を)そここことなくたどりめぐって、田の中路にでた。路ばたの鳥居は何の神をまつっているのかと問うと、源九郎判官の馬が腹を病んで死んだむくろを倭文鞍(しつくら)とともに埋めたところである。
東洋文庫版 菅江真澄遊覧記3 寛政九年(一七九七年)五月二十七日の日記より引用

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