猿賀神社の本殿脇で、鬼面奉射神事が行われていました。宮司さんが鬼面の的に矢を射ます。
矢を放ったあとで刀でたたき落とすこともあるそうですが、今年は、矢で鬼面が木っ端微塵になりました。大変縁起が良いと、神社の関係者の方が話しておられました。
菅江真澄が猿賀神社で神主が弓を射ることについて書き残しています。
菅江真澄 外が浜風
「八幡崎をへて猿賀村に至った。鳥居の額は深砂大明神と書いてあった。この神社のほとりに、鬼の頭が埋められたとのよし、土地の人が語った。≪猿賀神社に法師と神主が奉祀し、寺を猿賀山神宮寺という。正月一日から村人らをはじめ、精進忌をして、七日になると、草鬼といって、わらで鬼の形をつくり、神主が弓をとって射た。その矢が当たらないうちは、決して魚を食わず、矢が当たると、矢の立ったまま、この鬼を土中に埋めるのであるという。≫」
東洋文庫版 菅江真澄遊覧記1 天明五年(一七八五年)八月十六日の日記より引用
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