青森県藤崎町にある熊野宮です。国道7号水木付近、ファミリーマートの裏手にあります。
鳥居に龍が巻きついています。
もう一本の柱。
津軽地方で多く見られるじゃんばら注連縄です。「じゃんばら」は邪祓(じゃばらい)の意味があるそうです。
狛犬と熊です。
小熊も。
拝殿です。
熊野宮の一帯は中世の城址のようです。
掲示板より
本城は沼沢地を濠 堀にし 高台に館をもったもので このような造り方を溝城といった 城の機能として周囲に八幡宮 熊野堂 惣前堂 薬師堂が設けられ有事の際の砦とした 城主溝城氏の本姓は北畠で 浪岡川原御所系であったが 永禄五年(一五六二)の内紛で滅亡した 現在の低地が濠跡で 高台のりんご園(古木)は本城のあったところ
江戸時代の紀行家菅江真澄は次のように記しています。
菅江真澄 津軽の奥(二)より
「貢(みつぎ)というところにきた。道は、米を積んでゆく馬の列が雪をふみわけて、にぎやかに進んでくるのにさえぎられた。この国のならいで、濁音でいうところを澄んでいい、澄んで言うべきものをにごって発音している。それで、みつぎと聞いたが、ここは水木(みずき)にちがいない。昔、溝城(みぞき)弾正とかいうかたの治めたところで、元は溝城といっていた。そのかたの小塚があった。」
東洋文庫版 菅江真澄遊覧記3 寛政七年(一七九五年)十月二十三日の日記より引用